日本ケアマネジメント学会 第25回研究大会

日本ケアマネジメント学会 第25回研究大会 in ふくい
2026年5月23日(土)、24(日)開催。 会場 / AOSSA、ハピリンホール
参加費

新着情報

  • ウェブサイトを公開しました

会長挨拶

日本ケアマネジメント学会
第25回研究大会会長

奥西 栄介

福井県立大学名誉教授
神戸学院大学 
総合リハビリテーション学部
社会リハビリテーション学科 教授

暮らしを耕すケアマネジメント
~福井の國から、いのち・日常・環境にかかわるケアマネジャーの仕事を考える~

開催地である福井は、米、麦、蕎麦、野菜、果実、きのこなど、農作物の豊かな収穫のある國です。農の営みは、田畑の土を作り、種をまき、肥料と水を撒き、下草を刈り、そして、収穫するというプロセスがあります。農を営む人々は、自然への畏敬の念とともに、自然からの恵みとして、農作物を慈しみながら育ててきました。現在の農業は、客観的データを重視し、予測と計画による科学的農法が取り入れられていますが、農のプロセスを丁寧にフォローしていくことには変わりはありません。
今大会テーマの「暮らしを耕す」という言葉に、人が直接、手仕事として鍬や鋤を用いて田畑を耕すイメージをケアマネジメントに付しました。ケアマネジメントはその人らしい生活の質(QOL)の向上を支援する仕事です。他者との満ち足りた関係を維持しつつ、地域社会とのつながりを実感し得る、豊かな人々の暮らし、地域共生社会の実現を目指します。そしてそれは、農の営みのように、ケアマネジャーが人の暮らしと地域社会を丁寧に耕すプロセスがあります。
近年、急速な少子高齢化に端を発し、ケアの担い手の確保・養成の課題がクローズアップされています。また、ヤングケアラー、ダブルケアラー、8050問題、引きこもり、生活困窮等、複雑化・複合化した生活課題を抱えた世帯も顕著に見られるようになりました。そしてこのような状況に対して、質の高いケア、サービスの提供を担保しつつ、医療・保健・介護・福祉現場の生産性の向上が要請されています。そこで、「LIFE(科学的情報システム)」「適切なケアマネジメント手法」をはじめ、ビッグデータ、AI、ChatGPT、DX、SNS等、ICT(情報通信技術)の積極的な活用、連携が求められています。加えて昨今の国の「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」での議論を踏まえて、ケアマネジャーの仕事環境が大きく変化しようとしています。
今大会では、このような時代の画期において、今一度ケアマネジャーという「人」の存在に着目し、これからのケアマネジャーの「仕事」の意味と方法についてディスカッションできればと考えています。副題として、いのち・日常・環境の3本柱をおき、それぞれシンポジウム、教育講演、ワークショップ、市民公開講座等を実施する予定です。<いのち>では、医療、保健、介護予防、地域包括ケア等を捉えます。<日常>は、利用者、生活者、地域住民の目線、立場から、日々のあらゆる生活の営み、事象を見据えます。<環境>では、制度政策、ICTを含むシステム、ケアマネジャーの仕事環境等、利用者、ケアマネジャー、地域住民を取り囲む環境全般について考えていきます。人の暮らしを耕すケアマネジャーの仕事について、参加者の皆さまと充実したディスカッションを通して、ケアマネジャーの仕事をあらためてケアマネジャー自身の手で「言語化」することにチャレンジできればと期待しています。
 第25回研究大会に多くの皆さまがご参加くださりますようお願い申し上げます。「農の國」 福井、そして、原始の時代のロマンをかき立てる「恐竜王国」福井で皆さまを心待ちにしております。

開催概要

催事名称 日本ケアマネジメント学会第25回研究大会
テーマ 暮らしを耕すケアマネジメント
会期 2026年5月23日(土)・24日(日)
会場 AOSSA(〒910-0858 福井市手寄1-4-1)
ハピリン(〒910-0006 福井県福井市中央1丁目2-1)
主催 一般社団法人 日本ケアマネジメント学会
事務局 (一社) 福井県介護支援専門員協会内
〒918-8231
福井県福井市問屋町1-10 ユニックスビル112号
E-mail : fseminar@fkeamane.com
TEL 0776-58-3277 / FAX 0776-28-6877
大会HP
https://www.right-stuff.biz/jscm2026/