大会長挨拶|第76回日本体力医学会大会 「知の継承と共有」

日本体力医学会

大会長挨拶

日本体力医学会

謹啓 皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、第76回日本体力医学会大会を、2021年9月17日(金)、18日(土)、19日(日)の3日間にわたり、開催させていただくことになりました。
 今回の学会のテーマは「知の継承と共有」といたしました。
われわれスポーツ医科学に携わる者にとっても一つの目標であった東京2020が新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、2021年開催となりました。しかし、東京2020に向けて発展してきたスポーツ医科学の知識は、これからのこの分野にとって重要なものであることに何ら変化はありません。そこで「継承」は東京2020に向けて発展してきたスポーツ医科学の知識を途絶えさせることのないように受け継いでゆくという意味を、また「共有」については学会の場で知識が共有されるという意味はもちろん、医学と科学で互いの知識を共有し合うという意味も込めました。継承し、共有することで本大会がスポーツ医科学の次の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いと考えております。
 日本体力医学会は1949年に国民体育大会開催の意義を科学的に裏付けるための学会として創設され、発展してきた本邦におけるスポーツ医科学の分野での最大の学会です。この歴史と伝統のある学会を開催させていただけることを大変光栄に思い、大会役員全員で気持ちを「共有」して開催成功に向け努力してまいりました。
 ところが、一旦収まりかけていた新型コロナウイルス感染症の流行は、感染力のより強い変異株ウイルスの登場でより深刻な事態を招いています。本大会も当初は現地開催を目標に準備を進めてまいりましたが、5月から6月初旬にかけての全国の新型コロナウイルス感染症流行やワクチン接種の進捗状況などを鑑みまして、開催様式をオンライン開催に切り替えさせていただくことにいたしました。前回の鹿児島大会に続いてのオンライン開催となりますが、鹿児島で行われた実績を参考にさせていただき、少しでも充実した大会になるよう準備してまいります。
 プログラムにつきましては、一般演題をオンデマンド配信にて、その他指定演題(特別講演や教育講演、シンポジウム、共催セミナー他)をライブ配信(+オンデマンド配信)にて行い、いずれの配信方式においても会員の皆様にとって、十分な情報交換ができるよう配慮させていただきます。
 新型コロナウイルス感染症の流行は、まだまだ収束には遠い状況ですが、スポーツ医科学をけん引する皆様方には、ぜひともご参加いただきますようお願い申し上げます。
 なお、皆様には開催様式の変更にあたり、多大なご迷惑をおかけし申し訳ございません。改めまして、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
謹白

第76回日本体力医学会大会
大会長 加藤 公(鈴鹿回生病院院長)